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ちょっとツッコミたくなりました [本]

ビジネス書担当ということでおのずと扱うことの多い勝間さんネタですが、こーんな記事を見つけて本屋さんに勤める立場から思わずツッコミたくなりました。


アラサー世代のバーチャル上司 勝間和代の「生き方」大ブーム

2008/12/23     

   経済評論家の勝間和代さん(40)がマスコミに引っ張りだこの人気で、「勝間(カツマー)ブーム」現象が起きている。正しいやり方をすればだれでもキャリアアップできる、という主張は魅力的だ。もっとも、そのビジネス書には、売ることばかり考えた安易なハウツー本との批判もある。が、主婦やOLの体験を元にした親しみやすさが、アラサー世代などに受けている。

ブログやメルマガといったネット媒体駆使

  このところの「カツマーブーム」は、目覚ましい。ネット上や女性誌で勝間和代さんの連載が次々に組まれ、今度は、アエラの2008年12月22日号で表紙デビューした。それも、「勝間和代の'09年『生き方』戦略」の大見出しで、12ページにもわたって特集が組まれている。

   勝間さんは、アーサー・アンダーセン、JPモルガン証券などの外資系企業勤務を経て独立し、「年収10倍アップ勉強法」などのビジネス書を出している。ワーキングマザー支援活動などにも力を入れ、05年には米ウォールストリート・ジャーナル紙の「世界の最も注目すべき女性50人」にも選ばれている。お堅い経歴のようだが、なぜこれほど受けているのか。

「30歳前後のアラサー世代にとくに人気で、この世代にとって、親しみやすいバーチャル上司のように思われているようですよ」

   「勝間本」に詳しい出版関係者は、その理由をこうみる。

   勝間さんは、OLをしながら3人の娘の子育てをし、その体験から、いかに効率よく仕事をして自分の時間を作るかを訴えてきた。それも、ブログやメルマガといったネット媒体も駆使して、アラサー世代などに語りかけている。

「この世代にとって、参考となるビジネス書はあまりありません。親しみにくい経営者が書いたものであったり、精神論を説くものであったりするからです。それに比べ、勝間本は、OLや母親を経験した立場から書き、しかも、具体的な解決法が詳しく述べられています。例えば、電車内などの好きなときに英語を勉強するにはオーディオブックがよく、それはあのサイトに載っている、とすぐ行動に移せるようなアドバイスですね」(出版関係者)

   つまり、ネット上で出会うバーチャルな理想の上司が、「勝間和代」ということだ。

ワーキングマザーを中心に、生き方自体にあこがれる女性は多い

   そもそも、勝間和代さんがブレイクしたのは、ブログでの紹介がきっかけ。人気ブログ「俺と100冊の成功本」管理人の聖幸さんが、2007年4月19日の日記で、「社会人版ドラコン桜」と紹介した。漫画の「ドラゴン桜」が正しく勉強すればだれでも東大に受かると説いたように、正しいやり方をすればだれでもキャリアアップできると説いたからだ。

   そこで紹介された「年収10倍アップ勉強法」は、その後ベストセラーとなり、これまでに17万部が出ている。出版したディスカヴァー・トゥエンティワンの広報担当者は、「インプットした勉強の分をアウトプットにすれば、それが年収に表れると提唱し、人気を呼びました。自らも、ネット上で読者やブロガーへ情報発信して、双方向的な活動をしているんですよ。ワーキングマザーを中心に、その生き方自体にあこがれる女性は多いですね」と話す。

   いわば、アメリカでかつて話題になった「カリスマ主婦」のような人気というのだ。

   とはいえ、ブームになれば当然、反発や批判は出てくる。前出の出版関係者は、「積極的なPRなど本が売れる努力をすることに、『邪道だ』『いいものを書けばいい』との読者の声も多いです」と明かす。経済学者の池田信夫さんからも、ブログの08年2月2日付日記で、「すべての人の生産性を10倍に上げる万能の特効薬なんかない」との批判が出ていた。

   ネット上での情報発信に力を入れている勝間さんらしく、池田さんの批判については、翌日に早速コメントをブログに寄せている。

   本のPRやタイトルなどを確信犯的な戦略だとして、

「自分よりも若年層を中心に、どんなにあざといタイトルでもいいから、本を手にとってもらうこと。そして、本の内容をきっかけに、自分のアタマを使うことにひとつでも多く、目覚めてもらうことです」

とその意図に理解を求めている。

http://www.j-cast.com/2008/12/23032355.html


 

本屋というのはひじょうに利益率の悪い商売です。本の価格のうち本屋に入る利益は25%です。そこから人件費等のいろんなコストを引くと純利益は10%に満たないのかも。しかも、出版業界の業績は右肩下がり。つまり、何がいいたいかというと、

いい本が自然に売れるのを待っていたのでは、この先、出版社にも本屋さんにも明るい未来はないのです。

売るモノを作った側が売る努力をするのは当たり前。今まで本は特殊な商品のように扱われ、独自の販売形態をとっていましたが、その出版業界において本を一般的な「モノ」と同じように戦略的に売る方法を取り入れたのが勝間さんだったと思うのです。確かに「いい本」は売れます。でも、いい本なのに売れない本があるのも事実。各出版社の営業さんが「この本置いてください」って来ますが、どうしてこの本を置いて欲しいのか、この本のどこがどうお薦めなのか、熱意を感じさせてくれる人は本当に少ない。これじゃあ、せっかくの「いい本」がかわいそう。「いい本」をもっと積極的に販売したら、もっと販売数は伸びませんかね?それを自分でやっているのが勝間さんなわけで、勝間さんは自分自身でネットやマスコミを通じて、自分が書いた本をアピールしているわけです。そういう熱意は売る側(この場合は本屋)・買う側に伝わるんじゃないかな。もちろんそれだけではなく、勝間さんの本には必ず私が探していた答えみたいなものが見つかるから読んでよかったと思うことが多いですしね。

私はいわいる「カツマー」ではないのですが、戦略的に本を売る方法を出版業界に持ち込んだ勝間さんは文句なしにすごいと思うし、今まで女性客をなかなか獲得できなかったビジネス書というジャンルに女性客を囲い込んだことは彼女の功績のひとつだと思います。

もちろん、本屋だってこれからは今までの売り方では生き残れなくなるでしょう。
でも、その前に。
私の時給は悲しいかな、●50円なのです(;´口`)


書店員の時給を上げるためにも、これから本は戦略的に販売しようよ!!

 

ってことで。

 

起きていることはすべて正しい―運を戦略的につかむ勝間式4つの技術

起きていることはすべて正しい―運を戦略的につかむ勝間式4つの技術

  • 作者: 勝間 和代
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2008/11/29
  • メディア: 単行本


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