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「読書進化論」勝間和代 [本]

読書進化論~人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか~ (小学館101新書) (小学館101新書 1)

読書進化論~人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか~ (小学館101新書) (小学館101新書 1)

  • 作者: 勝間 和代
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2008/10/01
  • メディア: 新書
念願かなって発売直後の本のエントリーをあげられます!!
ずっとこれをやりたかったのよ。一応ビジネス書担当だしね。パートだけど(笑)。
読書の秋だからなのか、ここ最近、読書術や本の紹介本などが続けざまに発売されました。読書術の本に関しては、書かれているベースは基本的には同じ・・・だと思います。がしかし、さすがは勝間氏、一味も二味も違う読書本でしたね。私にとっては期待を裏切らない内容でした。特に「売る仕組み」について書いてくれていたのは書店に勤める私には大変ありがたかったです。そんなわけで、一番強く思ったのが
書店員、特にビジネス書担当は必ず読むべし。
売り手側のことに関して言うと、リアル書店って基本的に「待ちの営業」になってしまうのですが、これからはリアル書店もお客様に自店に来店してもらうための「攻めの営業」を考えなきゃいけない時に来ていると思います。そんな「攻めの営業」のひとつとしてWebを生かした営業法はこれからは必須だろうな、と感じました。
あと、書店が(というよりうちの店がかな)これから必要なのは徹底的なマーケティングリサーチじゃないかな。売れ筋の本に関して言うと、この本売れそう、という担当ならではの感覚的なものも必要だけれど、店の顧客層は個々の店で微妙に異なるため(特にうちは他に映像・音楽も扱っているので顧客層が他の書店とはちょっと違うのです)、●善では売れてるけど、うちでは全然売れてないっていう本もあるわけです。ランキング上位にきてるからって、必ずしもうちの店で売れるわけではない。だったらうちの店で売れそうもない書籍は最小限の入荷に抑えて、うちに来てくださるお客様が好みそうな書籍を多めに仕入れた方が無駄がないわけです。書籍って特殊な出版社を除き基本的に返品がきくのですが、発注・入荷したけど結局売り切れず返品するときはなんだか申し訳ない気持ちになるし、返品率も上がっちゃう。(返品率が高いと配本が減らされる可能性があります)。それだけでなく、もしかしたら将来、本の委託販売制度はなくなるかもしれない。そうなった時に慌てないためにもやっぱり個々の店での徹底的なマーケティングリサーチは必要ではないかと。って、私がそれまでこの仕事を続けているかどうかは謎ですが(笑)。

勝間氏の自著を売るための努力は相当なものです。勝間本が売れるのにはそれなりの理由があるわけだ、というのもこの本を読むとよくわかります。話はちょっとそれますが、最近、日販*企画で「勝間さんが薦める翻訳本」なるフェアが組まれたのですが、なんと、文庫売り場に平積みにしていても全然売れなかった「本を読む本」や「自助論」をこの勝間フェアコーナーに持っていったらどんどん売れていったのです。喜ぶ文庫担当者(笑)、「勝間先生ありがとう!」って感じです。そうなると売る側としても著者に愛着沸くし(なんか偉そうだけど)、「勝間先生の本、頑張って売りまーす」って気分になるわけなのです。
もちろん、この本に書かれているのは売る側のことだけではなく、本の読み方や本を書きたい人へのアドバイス的なことも書いてあるので、本が好きな人、もちろんそうでない人も読んで得るところは本当にたくさんあります。
そんな本についてのこの本なのですが、実は私の心に一番響いた言葉は
「努力が報われる環境」を作る。
なのですよ。今、私たちパート仲間での課題がまさにこれなのです!! ちょうど、「仲間内で不満をいっているだけでは何も始まらない、私たち自身で働きかけなきゃだめじゃん!!」と徐々に動き始めたところだったのです。勝間氏は「努力が報われる環境」を自分自身でどうやって作っていくかということを本から学びとってきたと思いますといっているのですが、確かに私もこれまで自分の担当分野を少しでも理解するためにと自腹で読んできたビジネス書(決して多くはないんだけどね)が今生かされようとしてるかもっ!!と実感しつつあるのです。
そんなこんなで長々と語ってきましたが、私にとって「読書進化論」は読書論どうこうということを越えて、「やっぱ、すごいわ、勝間和代!」というのを再認識した一冊なのでありました。

 
*日販・・・書籍の取次業者、いわば問屋さんです。ディスカバー21などの特殊な出版社を除き、ほとんどの書籍は日販やトーハンなどの取次ぎ業者を通して入出荷されます。

So-netの調子が悪く、改行がうまく反映されません(泣)。読みづらくてごめんなさい・・・。



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コメント 2

小学館 小川です

Part-timer-Mammy 様

このたびは、小学館101新書『読書進化論』(勝間和代著)の「ブログ感想文企画:勝間和代と読書の未来を語ろうキャンペーン」にご応募いただき、ありがとうございました。厳正な審査の結果、part-time-Mummy様の感想文はセレクト賞に決定いたしました。おめでとうございます。書店のビジネス書をご担当されている、という立場から、響いた言葉を咀嚼して書き込んでいただき、読み手まで巻き込んでしまうような勢いのある文章が印象に残った審査員が多くおりました。
 また、2009年1月23日(金)18時30分より、小学館にて、「勝間和代と読書を語る会」を開催いたします。ご出席は可能でしょうか。詳細は、追ってのご連絡となりますが、上記アドレスへ一度ご連絡いただけますか。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
 また、読書進化論サイト上にて、受賞作品の紹介を行う予定です。ご了解いただけますと幸甚です。小学館出版局 小川美奈子

by 小学館 小川です (2008-12-03 12:39) 

Mammy

小川様>
ご連絡いただきありがとうございました。
メールをお送りさせていただきましたが
もしも、メール不着の場合はご連絡いただけますでしょうか?
お手数をおかけいたしますがよろしくお願いいたします。
by Mammy (2008-12-04 00:12) 

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